ドイツでの職場について


1ヶ月が経過して、少し職場の雰囲気がわかってきたので思ったことを書きとめておきます。


1.扱っているテーマの豊富さ

まずは職場の概要。

私の職場は「World Future Council」訳すと「世界未来会議」という

少し大げさな名称なのですが、

「未来の世代のために望ましい政策を世界中の地方議会に広げる活動」をしています。

活動内容は、国際的であるとともに分野も多岐に渡っていてます。

 

人権や女性・子どもの権利、平和・核兵器廃絶、気候変動・エネルギー分野に分かれていて、

それぞれの分野でプロジェクトごとの報告書や年刊の報告書を出したり、

国際会議のファシリテーターをしていたりします。


2.職員のダイバーシティ

職員もかなり国際的で、インターンの学生も多く、

本部オフィスはドイツにありますが、やりとりは基本的に英語で行っています。


インターンの学生は、

ボスニアからブラジルまで多彩な出自で、ランチを見ていても、

日ごとの会話でも文化の違いを実感できます。
たとえば、ブラジルの公共交通がひどいとか、ボスニアの家事の量が大変とか、フィリピン系アメリカ人の母国語の問題とか。。。


私は唯一のアジア人なので、

ランチ(たまにご飯やインスタントみそ汁を食べているので)のたびに興味を持たれます。

そして、先日、職場でマスクをしていたら「マイケルジャクソン?」と言われました。。。


3.働き方もフレキシブル

会社で働いたことがないのでわからないのですが、かなりフレキシブルです。

私の契約書では

1)1日8時間勤務 2)コアタイムは10:00-17:00 3)週に1日はhome officeが可能 

という感じでした。


勤務時間も、小さい子どもを持つ職員は6時間勤務に短縮している人も多いです。

ただ、多くの人が9:00~18:00で働いています。

そして、金曜日は入れ替わりで誰かが休みを取って3連休にしていたり、ほかのひとも16:00に帰ったりして、休日に貪欲です。

 

このように、休暇期間以外でも
職員の出入りや不在が多いので、

オフィスにいるときはだいたいみんなミーティングが入っています。

当日が在宅勤務のひとは電話やSkypeで参加します。

(そのため、全員会社用のSkypeアカウントを持って電話代を節約しています。)


4.セミナーなど自己啓発や仕事の効率化への投資が盛ん

私は一ヶ月の間に「タイムマネジメント講習」「オフィス環境(自分の作業環境整備)の講習」を受けました。タイムマネジメント講習は実用的な内容でしたし、最後にオフィス全体で同僚と共にいかに効率的に働くか(どんなに計画を立てても同僚との相談や外部からの連絡で邪魔されてしまうので、どうやって集中力の高い時間を作るか、共通のルール化するか)、という白熱した議論が行われた点も良かったです。


振り返ってみると日本にいるときは、あまり効率的に働くことにこだわってなかったように思います。


5.お祝い事やイベントを勤務時間中にも

オフィスの誕生日のひとにはバースデーカード、退職するひとにはFarewellパーティーの開催とプレゼントが送られます。

Farewellパーティーは勤務時間中に行われて、あるときは15:00のティータイムだったり、10:30のBreakfastだったり、私には衝撃的でした。また、イベント時間でなくも、ティーブレイクはしっかりとっている印象はあります。


感想(+)

できないことはできない、とはっきり伝えます。

「明日休みだからできない。」とか「それは私の仕事ではない」とか。

 

また、全体として勤務体系の自由度が高く、

子育てやプライベートの事情との両立がしやすそうに感じます。

 

休みを取りやすい雰囲気と在宅勤務の日でも、ちゃんと仕事をするというコンセンサスの役割が大きいのではないか、と思います。在宅勤務では、聞くことがあれば、Skypeで職場同様にすぐ対応します。そのぶん、オフィスで働くときはみんなよく働くし、残業している人もいます。国際的な職場ですし、個人のスタンスの違いもあるので、あまり出張がない職員や仕事ができる職員に仕事量が偏っている(というより、他の人のカバーに回っている)事実もあります。

 

感想(ー)

基本的にアポイントメントが結構ざっくりしていると思いました。

 

急な仕事が入っても連絡が取れないことも多いので、予定より仕事が進まないことがデフォルトで、これは日本で仕事をしていた人に取ってはかなりストレスがたまる状況かも知れません。

でも、こちらで周りをみると仕事が進まないことにひどく嘆いている様子はありません。淡々と仕事をしています。もちろん、たまにはかなり仕事が滞って、ひどく困っている人もいます。そのときにはオフィスの部屋にいる全員に愚痴をぶちまけているが、次に仕事相手と話すときにはすっきりしています。
基本的にメリハリがはっきりしていて、後ぐされがないのはよいと思います。